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2020年11月

2020年11月 1日 (日)

秩父困民党

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 今から136年前の明治17年11月1日、下吉田村 椋(むく)神社に三千人を超える武装農民が集結し、明治政府に反旗を翻した。秩父事件の始まりの日だった。
 弟が三年の時間をかけて、この秩父事件を農民の視点から描いた漫画「秩父困民党」が本になることが決まった。出来上がったものを見て、その出来上がりに感動し、これは世に出すべきだと出版社に交渉した結果だった。しかし、出版不況の最中、出版社からは二つの条件が出された。一つは完全版下でのデータ納品、もう一つは300冊の作者販売ノルマ。内容は素晴らしいが、今は本が売れないので・・ということだった。
 

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 結局、この条件を受けることで本の発行が決まった。そんな訳で、来年1月の発刊に向けて、300冊の予約を取らなければならない。本の内容は素晴らしいので自信はあるのだが、売るとなると別の話で、1冊ずつ1人ずつ案内しなければならない。
 (ここをご覧の皆様の中で、秩父事件に興味のある方、本を見てみたい人、買ってやってもいいよという人、まあ助けてやろうかという殊勝な方がいらっしゃいましたらメールなどで予約のご連絡をください。また、知人などへの紹介も助かります。どうぞよろしくお願いいたします。)
 

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 今何をやっているかというと、完全版下作りに没頭している。300ページの原画をスキャンし、画像加工してイラストレーターに貼り付け、ページごとにセリフの文字を打ち込む作業だ。パソコン相手に神経をする減らすような作業が続いている。11月中に完全版下を納品しなければならない。
 登場人物のセリフを打ち込んでいると物語をそのまま追体験しているような錯覚に陥いる。これだけ多くの登場人物を、よくもまあこれだけ描き分けたものだと感心もする。次々と賛同者が集まる場面はまるで水滸伝のようだ。風景や建物も忠実に描かれていて、歴史書としても楽しめる。
 

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 秩父事件の詳細を書くのは紙面が足りないので省略するが、農民視点で困民党を描いたものはなかったのではないかと思う。坂本宗作・高岸善吉・落合寅市の三人が主人公になっている。
 私が生まれた集落は、明治17年当時24戸の家があり、23人が暴動に参加した。先祖が暴徒の烙印を押された事を知ったのは、高校を卒業して本屋でふと手にした「秩父事件」の本を見た時だった。学校も親も秩父事件の事は教えてくれなかった。暴徒は触れてはいけない歴史の汚点のような扱いをされていた。
 

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 その後、様々な本を読み、「草の乱」という映画も見た。秩父事件の様々な事象や現場を見る事もした。弟とも意見を戦わせた。自分なりに秩父事件を知ろうとした。
 今は先祖がこの戦いに参加したことを誇りに思っている。仲間のために明治政府と戦うという、ものすごいエネルギーを先祖から受け取ったような気がする。若い人にもこのエネルギーを伝えたい。

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