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2018年8月29日 (水)

甘酒祭りの取材

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 8月27日と28日の二日間、両神滝前に甘酒祭りの取材に行った。取材したのは黒沢マサ子さん(81歳)で、二日にかけて、甘酒を作るところから取材させてもらった。
 このお祭りは譲沢(ゆずりさわ)の薬師様縁日に行われるもので、現在は耕地4軒で維持している素朴なお祭りだった。縁日は28日で、前日に甘酒を仕込む。今回は甘酒を仕込むところから取材させてもらった。
 
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 27日昼にマサ子さんの家に近所の女衆二人(新井みとしさんと山中茂美さん)が来た。マサ子さんはすでに9合の米をお粥に炊いて待っていた。お粥を瓶(かめ)に入れて冷ます。人肌に温度を下げないと麹菌が死んでしまうからだ。交代でうちわであおいでお粥を冷ます。麹は麦麹で1キロもの量を使う。米麹だと発酵が遅く、甘酒になるのが遅くなる。
 麹を瓶に入れてかきまわすとすぐにお粥が茶色になりゆるくなる。これをひと晩暖かく放置すれば甘酒になるとのこと。夜にマサ子さんが二回ほど攪拌する。
 
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 みんなで寺尾根の薬師堂に向かう。明日の縁日を前にきれいに掃除するためだ。マサ子さんのご主人啓作さん(85歳)が沢からバケツ二杯の水を汲んで天秤棒で担ぎ上げる。足腰が達者で動きが素早いのに驚かされる。女衆が協力して掃除が始まる。一年ぶりの掃除だからホコリがすごい。掃いて雑巾掛けをしてきれいになったお堂にゴザを敷けば準備は完了。明日の朝9時半集合ということで薬師堂から下りる。
 
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 28日九時半、昨夜の雨で湿った山道を登ると薬師堂にはすでにみとしさんと茂美さんが来ていた。薬師様に灯明が上がり、大きなアジサイの花が供えられている。三人でマサ子さんの家まで行き、甘酒を瓶(かめ)からバケツに移して薬師堂に運ぶ。薬師堂には別の瓶(かめ)があり、甘酒はその瓶に入れられた。マサ子さんも大きな荷物を持って来た。耕地のトヨ子さんが到着した。啓作さんは用事があって昼からの参加になる。
 茂美さんのご主人、山中正彦さんがテキパキと段取りして甘酒まつりが始まった。全員が薬師様に参拝した後、大きな茶碗で甘酒が配られる。全員で甘酒を飲み、講評する。今年の甘酒は甘くて良い出来だという結論になった。みんなが持参の手料理を広げて分けて食べる。
 
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 昔は10軒以上の家があり、子供もたくさんいて子供たちのために駄菓子販売などもしていた。煤川(すすがわ)とか大谷(おおがい)からも人が来てすごくにぎやかなお祭りだった。若い人は前の晩から薬師堂に籠もって酒盛りをしたのだそうだ。
 今は四軒の人だけで運営され、今回は6人の参加で行われた甘酒祭りだった。尾根の静かな空気を吸いながら甘酒を飲む。時折カケスの鳴き声が聞こえる他は昨夜の雨を流す沢の水音だけが聞こえる山の中。みんながそれぞれ持参した料理が配られ、それを食べながらの四方山話が続く。正彦さんによると、こういう交流が地域には欠かせないからずっと続けたいとのこと。年に一回みんなが集まって薬師様に感謝する。山の中の素朴なお祭りだが、甘酒の味とともに忘れられないお祭りになった。
 こんな素朴なお祭りがあったのだという新鮮な感動がじわじわと湧いてきた。
 
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