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2017年9月12日 (火)

竹皮ぞうりをアップ

Takekawa
 
 ホームページの山里の記憶コーナーに「竹皮ぞうり」をアップした。この取材で驚いたのは山崎千枝さん(82歳)のじつにきめ細かい手業だった。その全てが「履く人の為」のものだった。普通ここまで見えないところに神経を使う作り方はしないものだ。
 
 まず、芯縄は自分でワラを打ち、じぶんでなう。丈夫な切れない縄を芯にするのだが、これが普通の人には出来ない技だ。その芯縄を二重回しにして交差して使うのだが、足の外側に当たる芯縄に布を巻く。こうすることで外側の縄が強くなり、太くなるので足が安定し、履きやすくなる。最終的には隠れてしまう部分にもこうして工夫している。
 
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 布を使って編む場合は全て細い竹皮を芯にして入れ、布を四つ折りして広がらないように編む。これも履きやすさと丈夫さを作る。鼻緒には二本の芯を入れる。細い竹皮を二本、互い違いに芯にして布で巻く。これを二本袋状の布筒に入れて鼻緒にする。
 実際に履いてみてこの鼻緒はじつに快適だ。まず、芯が強いが軟らかい。そして形がへたらず足を入れやすい。手間をかけて芯を入れ、足への当たりを柔らかくする心配りが素晴らしい。
 鼻緒をすげるヒモも千枝さんは二本使う。これも履いていてわかる事だが、鼻緒がへたらず、履きやすい。足指で挟んだときの感触がとても良く、歩きやすい。
 
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 竹皮を継ぎ足すときは片側に偏らないように刺す方向を交互にしている。最終的には出っ張ったバリは切るのだが、履いたときの凸凹がなくなるよう、編むときから裏側が安定するように工夫している。バリを切る時も丁寧な作業をする。布で巻いた部分の出っ張りは布が広がってバサバサになっているのだが、千枝さんはキチンと芯を包み直して先端を整えてから切っている。切ってしまえば同じだと思うのだが、ゴミが出ないとか使い込んだときに安定するだとか千枝さんなりのこだわりがあるようだった。
 
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 友人から千枝さんがこのぞうりを600円で卸していると聞いて驚いてしまった。これだけ丁寧な作り方をしているぞうりなら1500円払っても惜しくはない。丁寧な作り方を見た後だけに本当にもったいない事だと思った。安すぎる。
 
 
 
 
 

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