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2017年1月

2017年1月27日 (金)

鹿煮の取材

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 1月26日(木)氷柱で有名な大滝の三十槌(みそつち)に「鹿煮」の取材に行った。取材したのは磯田守弘さん(72歳)だった。守弘さんは長く大滝村の助役をやり、その後は町会長を三期六年務めた人だ。趣味は狩猟で、猟師歴は53年にもなる。
 前回取材した時にスケルトン(頭部骨格標本)の作り方を聞いた。今回は鹿肉をおいしく食べる方法を取材した。守弘さんは長く狩猟をやって来たので、様々な食べ方を工夫してきた。その中で、この食べ方が一番飽きなくて多くの人に喜ばれる食べ方だという。
 
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 前回の取材時にこの「鹿煮」を頂いて、その旨さに驚かされ、再度の取材を申し込んだものだった。とにかくクセがなく、柔らかく旨い鹿煮で、他の料理にも使えるという優れものだ。
作り方を取材して、多くの漁師さんが悩んでいる鹿肉消費に少しでも貢献できればと思ったのがきっかけだった。鹿肉はおいしい部位が限られているし、食べ方も限られているというのが今までの印象だった。しかし、この方法で調理すれば、様々な料理に転用できる広がりを持つ。新しい鹿肉料理につながる可能性が大きい調理法だ。とても楽しみにしていた取材だった。
 
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 解体した鹿肉。部位は肩肉、足肉、筋肉など刺身やたたきで食べない部位を4時間煮込むという単純な調理だ。しかし、解体時に手を抜くとおいしい鹿煮にはならない。守弘さんがその手順を解説してくれた。猟師ならではの技が駆使されていて興味深い話だった。詳しくは本文に書くとして煮る場面から取材が始まった。
 自宅裏の薪ストーブはグラグラと大鍋の鹿肉を煮立たせる。横のヤカンでは湯が沸いていて、煮汁が少なくなると熱湯をいつでも足せる状態になっている。これで4時間煮る。最初のアク取りが大変で、それを怠ると味が悪くなる。アクが出なくなったら大量の生姜とニンニクを入れて煮る。ショウガが入ると急に食べ物らしい香りになるのが面白い。
 
 昼には奥さんが手打ちうどんを作ってくれた。牛蒡の天ぷらが旨い。「地の牛蒡だから香りが違うでしょ」と奥さん。パクパクとお代わりしてしまった。
 守弘さんの話がとにかく面白い。文に書けないような話ばかりなので困ってしまった。
 
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 煮込むにつれてニンニクは溶け、ショウガも飴色になる。鹿肉はホロホロと軟らかくなる。4時間煮て少し休ませて味付けをする。みりんをお玉三杯、醤油を一杯。これだけが味付けだからとても薄味の鹿煮になる。冷めたら出来上がりだ。薄味で柔らかい鹿肉はどんな料理にしてもおいしい。もちろん、このまま食べてもおいしい。
 巨大なタッパー二個にいっぱいの鹿煮を頂いた。近所や知り合いに配って食べてもらおうと思う。まだ雪が残って寒い大滝だったが、温かい鹿肉は最高のお土産になった。
 
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2017年1月25日 (水)

絵を届ける

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 1月19日、秩父に絵を届けに行った。正丸峠を越えた瞬間に雪景色になってビックリした。先日降った雪が北側斜面にびっしりと残っていて運転も急に慎重になった。
 絵を届けたのは中澤千代さんで、紹介者の櫻井さんも交えて楽しい時間を過ごした。千代さんは絵をとても喜んでくれた。
 お茶請けにたくさんの料理が出て、お茶を頂きながら味わった。また、お土産にもたくさん頂いた。千代さんが飲んでいる「ふれあいの水」を6リットルも大きなペットボトルで頂き、車に積み込んだ。これはおいしい水なので料理や紅茶に使いたい。ありがたいことだ。
 
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 昼はいつもの「まる銀たじま」で店主と釣りの話などをしながらミニ親子丼とうどんセットを食べる。寿司職人の息子が東京から帰省していて、仕事を手伝っていた。この親子は本当に仲が良く、見ていて楽しくなる。
 昼食後、両神の薬師の湯直売場へ行く。薬師の湯はレジオネラ菌が出て営業停止になっており、直売場は客が減って大変だと嘆いていた。レジの友人に新しいモデルさんの候補を教えてもらい、連絡する。ツルを使って籠を編む人なのだが、鹿がツルを食ってしまうので仕事が出来ないと嘆いていた。今年秋にツルがあればやってくれるとのこと。鹿の食害がそこまでひどいかと暗澹たる思いになる。秋までにツルが残っていてくれますように。
 直売場でこんにゃくと椎茸を買う。
 
 午後一番で薄の湯元さん宅に伺う。湯元さんは猟師さんで西秩父猟友会の会長をやっていた人だ。イノシシ肉の良いのが獲れたので近くに来たら寄ってくれと言われていた。
 奥さんもきさくな人で、お茶をいただきながら四方山話をする。今年はイノシシが獲れず、鹿も獲れないとのこと。寒の時期を過ぎないと本格的な猟は出来ないので、今は休んでるとのこと。昔の話などをいろいろ聞かせてもらい楽しい時間だった。
 頂いたイノシシ肉は脂もたっぷり乗った上等なもの。小菅の山小屋で焼肉に出来そうだ。
 
 山里の記憶・第五巻の最終校正がまだ終わってないので、急いで帰る。秩父に来るといろいろな用事があるので一日かかってしまうのだが、今回は早めに終わらせて帰路に着いた。
 
 
 
 
 

2017年1月10日 (火)

ゆず大根甘酢漬けをアップ

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 ホームページの山里の記憶コーナーに「ゆず大根甘酢漬け」をアップした。
この取材をしたときに見た納屋が良かった。業務用の波板を加工した納屋で、コンパクトな上に機能的に出来ていた。中澤千代さんによると「雪が積もらなくていいの…」とのこと。同じ造りで波板の車庫もあり、こちらもコンパクトで雪が積もらない形に出来ていた。波板を使ったコンポストもあり、こちらも堆肥作りに活用されていた。波板をこんな風に使うのは初めて見たので、うまく考えたものだなあと感心した。
 
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 千代さんが出してくれた冬至のかぼちゃ、ラッキョウの甘酢漬け、紅白なますはどれも美味しかった。甘酢を作っておけば酢の物や酢飯もすぐに出来る。そんな事も目からウロコの話だった。料理というのはちょっとした工夫ですごく幅が広がるものだと感じた。
 
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 最後に自分の地元の美味しい水の話をしてくれた千代さん。取材に同行してくれた櫻井さんが後日その水をペットボトルに詰めて送ってくれた。
 千代さんお勧めの「ふれあいの水」と、地元で絶大な人気がある「毘沙門水」の二種類だった。飲み比べてわかったことは、毘沙門水よりもふれあいの水の方が美味しかったこと。後味がふれあいの水の方が柔らかかった。ミネラル分がまろやかな味になっていた。何の違いかわからないが、確かに味は違っていた。
 水にこだわる千代さんの気持ちがわかったような気がした。確かに、この水ならコーヒーでも紅茶でもご飯でも美味しくなる気がする。自分の地元の水だから美味しいというのではなく、本当に美味しい水だった。
 話を聞いただけで、多分子供時代に飲んだ水が懐かしいから、味にバイアスがかかっているのだろうな…などと勝手に考えていた自分を恥じた。
 
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2017年1月 4日 (水)

校正中

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 年末末から続いている「山里の記憶・第五巻」初校の校正。集中する時間が長続きしなくなったので気分転換に散歩に出かけた。近所の氷川神社に初詣して、そのまま河原の道を歩いてきた。
 
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 この道はいつもジョギングしている道なのだが、最近走らなくなってしまったので、久しぶりの道だった。川沿いの道で、川のすぐ横を歩くこと出来る。
 湧き水の川なのできれいな水がいつも同じように流れている。川の近くを歩いていたら青い光が目に飛び込んできた。近くの木に止まった鳥はカワセミだった。
 あまり見かける事がないので嬉しかった。新年早々縁起の良いことだ。そういえば今年は酉年、良いことがあるかもしれない。
 
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 家に戻って校正を続ける。自分で書いた文章を校正するのは本当に難しい。どうしても読んでしまうので間違いが見つからない。ふとしたことで誤字や脱字を見つけると嬉しい反面凄く落ち込む。こんなミスもわからなかったのか……と自分が情けなくなる。
 間違いは必ずある。それを見つけられるか見つけられないかだ、と自分を励まして校正を続ける。けっこう神経をすり減らす作業だ。
 明日には出版社に届けなければならない。
 
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2017年1月 1日 (日)

今年もおせち

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 暮れの二日間をかけておせち料理を作っていた。毎年の事なのだが、新しい年を自分のおせち料理でお酒を飲むのを楽しみにしている。今回は調子良かったので16品と煮しめ6種類を作った。なかなか良い出来だったと思う。
 
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 紅白の蒲鉾:飾り切りしてねじった蒲鉾には、大葉・梅の実・ゴマ・鰹節・味噌を練り刻んだ味噌が入っている。梅の爽やかさが絶妙の味。
 
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 黒豆:29日の夜から仕込んで31日の夕方にやっと出来上がった黒豆。毎年、カミサンの友人が送ってくれる丹波の黒豆が材料。今年も豆の味を残した軽い甘さの黒豆に出来た。
 
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 伊達巻き:ミキサーがないので、すり鉢ではんぺんと卵をすり混ぜた。かなり時間がかかったが上手く出来た。焼くのに火が強すぎて色が黒くなってしまったのが反省点。
 
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 卵焼き:ホタテ缶のホタテを細かく刻み、汁も全部入れて作るホタテ卵焼き。卵四個を使ってふっくらと仕上げた卵焼きは絶品の味。
 
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 きんぴら:牛蒡と人参を細く細く千切りして作るきんぴら。ごま油で炒め、醤油・みりん・砂糖・酒で味付け。最後に一味トウガラシを振って出来上がり。ほんのりピリ辛が旨い。
 
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 田作り:味付けして煮込んだジャコとクルミを使った田作り。弱火で焦がさないようにゆっくり炒めたもの。みりんと砂糖がネットリとからむ店の味。
 
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 信田巻き:油揚げを開き、茹でたほうれん草の葉を敷き詰めて巻いたものをカンピョウで縛り出汁で煮た。出汁の薄味がたっぷり浸みた箸休めの一品。
 
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 叩き牛蒡:5センチに切り薄味で煮た牛蒡を縦六つに切りすりこぎで叩く。すり鉢でゴマをすり、クルミも細かくして加え、醤油と酢・味噌で味をつけてからめたもの。
 
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 牛肉の八幡巻き:大根と人参を拍子木に切って茹で、千鳥に組み合わせて芯にして牛肉を巻く。フライパンで焼きながら醤油とみりんで味付けして出来上がり。
 
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 豚肉の牛蒡巻き:薄味で煮たゴボウを豚のモモ肉で巻いてフライパンで焼く。今回バラ肉でなくモモ肉を使ったが、こちらの方が出来上がりは良かった。
 
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 豚肉の昆布巻き:早煮昆布で豚のモモ肉を巻きカンピョウで結んで、醤油・みりん・酒・砂糖でコトコト煮込んだもの。豚肉がしっとりして旨い。
 
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 鮭の昆布巻き:鮭のハラミを牛蒡で挟み、早煮昆布で巻き、カンピョウで結んだものをコトコト煮た。これは毎年作っている昆布巻きで、安定の旨さ。
 
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 スモークサーモンの大根巻き:桂剥きしてサッと湯に通した大根でスモークサーモンを巻いて三つ葉の茎で結んだもの。味付けはしていない。サッパリした味は箸休めに最高。
 
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 栗きんとん:安納芋を煮て裏ごしし、砂糖とシロップで煮て栗の甘露煮を加えたもの。自宅で作るきんとんは、芋の味が残って甘すぎず酒の肴になる味。
 
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 ねじり梅:京人参を7ミリ厚に切って梅型に切り取りねじり梅を作る。砂糖と出汁で煮込んで味を含ませたもの。煮物の飾りやおせちの飾りとして使う。もちろん食べても旨い。
 
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 紅白なます:大根と人参を桂剥きし、細い千切りにしたものを甘酢で漬ける。柚子の千切りを加えて柚子窯に盛りつけて完成。サッパリと美味しい柚子の香りが箸休めになる。
 
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 煮しめ:里芋は六法に切り、出汁で煮る。レンコンは薄切りして出汁で煮る。筍水煮は先端を生かすように切って出汁で煮る。コンニャクは8ミリ厚に切り、中央に明けた穴でねじってねじりコンニャクにする。醤油と出汁で煮る。生椎茸は飾り切りを入れて醤油と出汁で煮る。竹輪は3センチの厚さに切って醤油と出汁で煮る。
 絹さやとねじり梅を飾りに置き、南天の葉をあしらう。
 
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 酒:今年元旦の酒は八海山の純米吟醸。爽やかな香りとコクのある味わいがおせちの味を引き立ててくれる酒。
 
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 今年も一年が始まった。
 新しい年の元日、おせちを食べながら酒を飲み、年賀状に目を通す。親しい人の顔や声を思い出しながら酔いが回って行く。今年もいい正月だ。
 
 
 
 

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