« 2016年6月 | トップページ | 2016年8月 »

2016年7月

2016年7月29日 (金)

植木職人をアップ

Ueki
 
 ホームページの山里の記憶コーナーに「植木職人」をアップした。
 取材の日はとても暑い日だった。炎天下で一日中脚立の上で作業するなんて無謀にも思えるのだが、好房さんは83歳という年齢を感じさせず、淡々と作業していた。雨が降ると脚立が滑るので休みになる。雨の日以外はずっとやっている。
 山里の民家は庭が広い家が多い。そしてかならず植木がある。この手入れは専門の人がやらないと壊れてしまう。枯れたり藪になったりと手入れの有無はすぐ目に付く。
 家に人を呼ぶ機会などに好房さんが呼ばれて、庭木の手入れを任せられる。83歳という高齢だが「頼まれると、断れないんだぃね…」と今でも知り合いの家を回る。
 
R0020185
 
R0020187
 
 大変な仕事だ。しかし、「この仕事をやってるから体の調子がいいんだぃね」という言葉に救われた。自分を必要としてくれる人がいて、自分にしか出来ない仕事がある。やりがいは体も心も若く保つ秘訣なんだと実感した。
 今後の超高齢化社会では、こんな生き方が指針になるのではないか……ふと、そんな考えが頭に浮かんだ。充実した幸せな人生だと思う。
 
R0020211
 
 いつまでもという訳にはいかないかもしれないが、出来る限り、体の動く限り庭木の手入れを続けて欲しいと思う。最後まで植木職人でいて欲しいと思う。
 きっと好房さんの仕事ぶりを見て、勇気をもらっている人がいるはずだ。
 
 
 
 
 

2016年7月28日 (木)

味噌汁の取材

R0020313
 
 27日の水曜日、小鹿野の三島に味噌汁の取材に行った。取材したのは御年98歳の浅見しげさんだった。98歳と聞いていたので、取材にもいろいろ支障があるかなあと心配しながら伺ったのだが、そんな心配はまったく必要なかった。
 しげさんは今でも主婦をやっており、畑仕事も料理も自分でやるスーパーおばあちゃんだった。腰も曲がっておらず、動きが速い。キビキビした動きを追いかけるのが大変だった。お医者さんには「どこも悪いとこないよ」と言われているとのこと。いやはや驚いた。
 
 息子の清さん(76歳)と一緒にいろいろ話してくれたのだが、一番驚いたのが秩父事件の話だった。事件後、井上伝蔵を倉で2年間かくまったのがしげさんのおじいさん斉藤新左衛門さんだった。「草の乱」という映画にもあったので、その事は知っていたが、実際の子孫に話を聞けたのは驚きだった。秘話と言えるような逸話もたくさん聞けた。大きな大きな収穫だった。秩父事件の本も違う視点で読むことが出来そうだ。
 
R0020324
 
R0020347
 
 しげさんは毎年大量の麦味噌を作る。今年は3斗の大豆を煮て味噌を仕込んだ。大麦3斗、塩1斗2升を使う大仕事だ。仕込む大樽は6万円払って買ってきたもの。今は熟成中で、隣に去年の麦味噌の樽が今回使う味噌汁の味噌だ。
 出汁は昔から煮干しを3尾煮込んで出汁にする。野菜は畑にあるものを使う。今回はナスとジャガイモを薄切りにして具にした。しげさんは自分で味噌汁を作り、いつも3杯食べるという。健康の元だからと笑っている。薄味なので3杯飲んでも塩分過多にはならない。
 
R0020376
 
R0020383
 
 味噌汁を作りながらミニ栗カボチャも煮てくれた。5分ほどで出来上がったカボチャ煮は甘くホクホクとして絶品のお茶請けになった。
 味噌汁は薄味で本当に何杯でもお代わりできるものだった。麦味噌のやさしい味はお袋の味を思い出させてくれた。あっという間に三杯食べてしげさんに笑われた。
 しげさんは書も書く。昨年だというから97歳の作品だ。「玉雪開花」という書だった。写真を撮りながら、これを本当に97歳のおばあちゃんが書いたのか? 信じられなかった。
 とにかく、いろいろな刺激を受けた取材で、人間というのは本当に奥が深いと再認識させられた。
 
 
 
 
 

2016年7月13日 (水)

植木職人の取材

R0020273
 
 7月12日、秩父の両神に植木職人の取材に行った。取材したのは坂本好房さん(83歳)で、炎天下の植木手入れを同行取材させていただいた。
 この日は好天で、日中の炎天下は何度だったのかわからないが、とにかく暑かった。この暑さの中で好房さんは休憩も取らず黙々と植木の刈り込みをやっていた。
 熱中症を心配して聞くと「雨の日以外は毎日こうだぃね。もう慣れてるから」とのこと。そのタフさと強さに感服してしまった。
 
R0020267
 
 この日はアカマツ3本と黒松一本の手入れだった。好房さんは手袋もせず素手で松の葉をガシガシと扱う。少し真似してみたのだが、とても痛くて無理だった。手は松ヤニで真っ黒になるが「慣れてるから痛くなんかねぇよ。素手でなくちゃぁダメなんだぃ」とのこと。真冬の本当に寒い時以外は手袋はしない。
 働きもんの手は、節くれ立って、真っ黒で、皺だらけで何とも言えない美しさだった。
 
R0020215
 
 午前中の作業を終えて昼は小鹿野町の「まる銀・たじま」へ行く。同級生の店主と魚釣りの話などをしながら「鰻重」を頂く。ここの鰻重は東京で食べる名店のものより旨い。楽しい会話がそうさせるのか、故郷の味とも言える贅沢な味だ。
 
R0020223
 
 午後の作業は一時から三時まで見学させて頂いた。炎天下でずっと上を見上げていたせいか、紫外線にやられたようで目がチカチカと痛くなってしまった。サングラスをしていれば良かったと後で反省した。
 3時で取材を終えて、合角(かっかく)ダムを見に行く。たじまの店主から減水ですごい事になってると聞いたので確認に行った。ダムは半分以下の水量ですぐにも干上がりそうな減水ぶりだった。もともと水量の少ない吉田川だったし、渇水となればすぐにこうなることは地元ではみんなわかっていた。
 今年の水不足は、本格的に深刻なことになりそうだ。
 
R0020280

2016年7月 8日 (金)

煮豆をアップ

Nimame
 
 ホームページの山里の記憶コーナーに「煮豆」をアップした。
 取材した大島喜美代さん(88歳)はとても88歳とは思えない元気なおばあちゃんだった。昔の話を面白おかしく聞かせてくれ、楽しい取材だった。
 やることは早いし、家の内外もきちんと片付けられているし、まあすごい人だった。
 
 喜美代さんもご主人の賢一さんも共に88歳という二人暮らし。誰の力も借りずに生活が出来ている。もちろん畑仕事も現役だ。自分で食べる野菜を作り、料理している。二人は何気なく暮らしているようだが、この年齢でこの生活が出来る事がどれだけ素晴らしいことか。
 介護の手を借りずに自分の力で生活している。体が丈夫だったからかもしれないし、何の病気にもかかっていないからかもしれない。都会の人では考えられない希有な事だ。
 喜美代さんと話していると、しきりに「親に感謝」「ご先祖様に感謝」という言葉が出て来る。この感謝の気持ちが暮らしを支えているのではないか…、そんな気がしてならなかった。
 出来ればあやかりたいものだ。
 
R0020118
 
 煮豆もふっくら柔らかくて美味しかったが、キャラブキも美味しかった。このキャラブキ、豆腐と一緒に食べると何というか、えもいわれぬ味になった。別のものと合わせるとまた違う味になる事を発見したキャラブキだった。煮豆は五目豆に煮直すことでさらに美味しくなった。味の世界も深いなあと今更ながらに思い直した取材だった。
 
R0020120
 
R0020150
 
 本当なら大豆を収穫する所から取材するべきだったのだが、それを待つと来年の取材になってしまうので、昨年の秋に脱穀の写真を撮っていた千島さんから写真を提供して頂いた。
 千島さんの写真なくしてはこの絵が出来上がらなかった。この場を借りてお礼申し上げたい。ありがとうございました。
 
 
 
 
 

2016年7月 6日 (水)

尺ヤマメを釣った

R0020163
 
 痛風のリハビリを兼ねて釣りに行った。足が痛かったり、絵を描いていたりと10日間くらい外に出ていなかったので、足慣らしのつもりだった。
 しかし、しかし、苦節40年初めての尺ヤマメが釣れた。31センチの大ヤマメ。もう最高。このうれしさをどう表現していいかわからない。
 
R0020165
 
 川は渇水でとても釣りが出来る状態ではなかった。案の定アタリもない状態で3時間が過ぎた。本当に何でもないポイントでギラリと光る大物が反転した。エルクヘアカディスに反応したのだが、毛鉤をくわえるまではいかなかった。
 もしかしたらまだ出るかもしれない……、その場で30分待った。毛鉤をコーチマンのパラシュートに変えて慎重にキャスト。岩の影でギラリと反転した魚体。合わせるとズシリとした重さとガンガンと首を振る振動が伝わってくる。
「外れるな…、外れるな…」竿を下流に運び、慎重に河原にずり上げる。大ヤマメは河原をビンビンと跳ねる。ロッドの柄が28センチある。当ててみると尻尾が出っ張る。
「尺ヤマメだ!」思わず叫んでしまった。
 
R0020166
 
R0020172
 
 まさかこんな日にこんな大物が釣れるとは思わなかった。結局この後に7寸のヤマメと6寸ヤマメが釣れただけで終了。でも、大物が釣れたのでルンルン気分で帰って来た。大物が一尾出れば、ましてや初の尺ヤマメとあれば、この一尾で充分。
 気分良く2時の早上がりで帰路に着いた。
 
 いつかは釣りたいと思っていた尺ヤマメ。こんな簡単に釣れるとは思っていなかったが、釣れる時はこんなものなのかもしれない。
 今年は28センチ、27センチ、26センチとヤマメの大物が釣れていたので、何となく尺も釣れるかもしれないと思っていたのが現実になった。運は引き寄せるもの。念願がかなった。 嬉しい。今日は赤飯だ。
 
R0020173

« 2016年6月 | トップページ | 2016年8月 »