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2014年7月22日 (火)

「めし焼きもち」をアップ

Mesiyaki
 
 ホームページの山里の記憶コーナーに「めし焼きもち」をアップした。
 
 取材の時に感じた事があった。お年寄りがひとりで生活するのが困難になり、子供の家で一緒に暮らすようになる事が多くなってきた。
 その事自体は普通にあることだし、特に珍しいことではない。
 
 今回の秋子さんもそうだった。昨年の春に56年間連れ添ったご主人が他界し、住み慣れた家は急斜面の家で、ひとりで暮らすには難しい環境だった。
 心配した息子さんが一緒に暮らすことを提案し、一緒に暮らすようになった。
 
 きれいな家で、きれいな台所で、何不自由ないように見えた。実際、何不自由ない暮らしだと思う。秋子さんが何か言った訳ではないのだが、昔の話を聞いているうちに感じた事があった。
 
 秋子さんにとって、ここは長男の家で、自分の家はやはり元の家なのだ。秋子さんの居場所を作ってやりたくて、簡易囲炉裏の話をしたら大いに盛り上がった。
 めし焼きもちを作りながらも、そんな話が出た。仕方ない事なのだが、昔の家の話が続く。
 
 結婚して、子供3人を育てた家。そこが秋子さんの家なのだ。
 
 絵の中に、ご主人と秋子さんの家を描こうと思った。
 取材しためし焼きもちを作っていたのは、秋子さんの家での話だ。
 
 今も昔も、子供に自分の苦労話をする親はいない。子供は親がどんなに苦労して自分を育ててくれたかを後で知ることになる。
 秋子さんは本当に苦労話をしない人だった。だからこそ、描き残したい人でもあった。
 
「あたしはあんまり笑わないんだいね……」と秋子さんが言う。
 秋子さんを紹介してくれた姪の伴子さんも言う。
「おばさんはあんまり笑わない人だったから…」
 あんまり笑ってない方がおばさんらしい、という事でこんな秋子さんの絵になった。
 
 
 
 

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