2019年7月19日 (金)

絵を届けて、98歳の取材

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 7月18日、「お姿を刷る」の絵を届けに秩父市荒川・古池に行った。絵を届けたのは磯田喜次さんで、絵をとても喜んでくれた。「集落のみんなでやっている事なので・・」と自分が中心のように書かれて困惑しているとの言葉があった。自分よりも年齢が上の方がいるのにという配慮なのだが、その謙虚な姿勢に胸を打たれた。小さな集落の大きな神社の話は秋の奥宮祭へと続く。奥宮祭は長老を取材して集落の皆さんの思いを受け止めたいと思う。
 

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 昼の時間になり、小鹿野の「まる銀たじま」に行って昼食。同級生の店主と先の同級会の話などしながら温かいうどんに舌鼓を打つ。ここのうなぎは美味いので土用の丑が近くなると忙しくなる。この日も消防団の人が宴会を予約していた。午後の取材が終わる時間に合わせてうな重を持ち帰りで予約した。豪華なカミさんへのお土産だ。
 食後、時間があったので龍勢(りゅうせい・農民ロケット)で有名な椋神社(むくじんじゃ)に立ち寄る。オオカミ像の写真を撮っていたら一体だけ尻を上げた「出雲型」のオオカミ像を発見。この像の来歴が気になる。
 

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 午後1時から吉田久長の白砂惠慈園にて若林金一さん(98歳)を取材した。金一さんは年齢を感じさせないハキハキした対応をしてくれ、とても楽しい取材ができた。一生の仕事になった洋服作りの話、戦争体験の貴重な話、秩父宮妃殿下との交流の話、趣味を超えていた菊花作りの話、苦労を共にした奥様の話などなど多岐に渡り、その記憶の正確さにも驚かされた。
 孫の長井真さんが同席してくれて、合いの手や確認をしてくれたので、少々耳の遠い金一さんだったが、何の支障もなく取材ができた。
 

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 大正10年生まれの金一さん。大正・昭和・平成・冷和を生き抜いた98年間の貴重な話は幅広く、多岐にわたり、まとめるのが難しそうだが、頑張って良い作品にしたい。たくましい両手を見せてもらったが、本当に働きもんの手だった。
 肺結核という大病を乗り越えた98歳。「いい時に生まれて、いい人生だったよ」という言葉が本当に素直に出て来て、こちらの胸にストンと落ちた。素晴らしい体験だった。
 責任を持って良い作品にしたい。

 

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2019年7月17日 (水)

面影画・講演会

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 7月12日朝7時に家を出て北陸の能美(のみ)市に向かった。関越道から上信越道・北陸道と走り、能美根上(のみねあがり)インターに到着したのは午後2時半だった。
 ここから能美市役所に向かったのだが、途中でハタと気づき防災センターへと進路を変えた。今日は担当者が明日の講演会の準備で防災センターにいるとの事だった。能美根上インターから続く道は豊かな田園が広がる平野を走る道で、ここで震災関連の話をしても現実感はないだろうなと感じさせる道だった。
 

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 防災センターで役場の方達と名刺交換し、明日の段取りを話し合う。隣の会場で「面影画・パネル展」が開かれている。椅子に一枚ずつパネルが乗せてあり、見る人は椅子に座ってパネルを持って読んでくださいと入り口に書いてあった。親切な展示だと思う。その時も何人か見ている人がいて展示が浸透している事が伺えた。
 打ち合わせ後は九谷焼のお店を見て、ホテルにチェックイン。市役所近くの「まつさき」という立派なホテルだった。ホテルのロビーの柱に「面影画・パネル展」のポスターが貼ってあった。
 

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 13日、朝9時に市役所の人が迎えに来た車で講演会会場の防災センターに向かう。10時講演会の開始。鵜住居さんが来ていてびっくりしたけど嬉しかった。(巻頭の写真は鵜住居さんFBから拝借したもの)予定していた内容を淡々と話したのだが、途中で二度ほど感情が高ぶって声を詰まらせる場面があった。面影画の話はどうしてもそうなるので仕方ないが、なんとか一時間半の講演を終わらせた。
 夕方、市役所・危機管理課の皆さんと打ち上げ。講演会で話した内容はほとんど覚えていないのだが、概ね好評だったので安心した。それにしても北陸の魚と酒は美味い。
 

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 14日、釣りをする予定だった白山麓の渓流を見に行く。道路からはるかに見下ろす渓流は険しく、とても自分の足では無理と判断。川を知っている人と同行でなければ入っては行けない渓流だ。
 車は宿泊予定の妙高高原に向かう。5時間走って赤倉温泉に到着。赤倉ホテルにチェックイン。外は霧雨と濃霧で何も見えない、真っ白な世界。温泉で疲れをほぐす。赤倉温泉にはお風呂が三つあって、それぞれに個性的でとても良かった。
 

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 15日、霧雨の中、予定していたK川に釣りに行く。藪沢で竿を出すところがほとんどない川で、おまけに魚の気配もない。そんな中でやっとイワナが釣れた。25センチくらいの綺麗なイワナだった。これで坊主は無くなったが、後が全く続かない。
 水門を二つ乗り越えた途端に水量が増えて遡行ができなくなった。身の危険を感じて水門から脱渓した。これ以上この川を遡行したら何が起きてもおかしくない。脱渓直前に転倒しかけて左手の中指を突き指してしまったのもやる気をなくす原因だった。
 

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 水門を管理する道があり、そのままスムーズに脱渓。ありがたい事に車に近い道だった。車に戻ってびしょ濡れの服を着替え、燕温泉に向かう。真っ白い濃霧の中、対向車のヘッドライトが直前まで見えない道をゆっくりと登る。燕温泉には河原の湯と黄金の湯という二つの野天風呂がある。まずは河原の湯へ向かう。道は妙高山への登山道だ。15分ほど登ってつり橋を渡った先にある野天風呂。真っ白い湯はぬるめで何時間でも入って入られそうだったが、すぐに大勢の人が来て、入れ替わるように退出。下の黄金の湯に向かう。
 黄金の湯は男女別になっているので安心して入れる。小雨に濡れながら真っ白い霧の世界と鳥のさえずりを聞く。なんとも野趣あふれる優雅な温泉だった。釣りは散々だったけれど温泉は最高だった。
 
 16日、三連休の混雑を嫌って一日滞在を延ばしてゆっくり帰宅。1510キロ走破の長旅が終わった。いろんな人にあった二日間、誰とも話さず釣りと温泉の二日間。対照的な四日間だった。

 

 

 

 

2019年7月 8日 (月)

お姿を刷るをアップした

 

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 ホームページの山里の記憶コーナーに「お姿を刷る」をアップした。この取材は今までの取材とは少々方向性の変わった取材だった。この4月に奈良に行き、吉野山の金峯山寺を拝観したのがきっかけだった。青黒の蔵王権現を見ながら「この仏様はなんでこんな力強いのだろう・・」と思い、その後、一心不乱に修験道の本を読み漁っていた。そんな中で出会ったのが「オオカミの護符」という本だった。吉瀬さんが紹介してくれた本だった。
 

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 オオカミの護符に書いてあったのがこの猪狩神社のお犬様だった。知り合いが本に出ていたのですぐに連絡を取り、磯田喜次さんへと話が繋がった。たまたま前の取材が長瀞の人で、宝登山神社の近くだった。聞くと宝登山神社の御眷属を祀る講の一員だった。御眷属のオオカミが繋がったことになる。宝登山神社→猪狩神社→三峯神社とオオカミ信仰・ヤマトタケル信仰が繋がっていた。
 お犬様のお札を発行している神社は数多いが、氏子が手刷りで作るのは猪狩神社だけだ。そのことだけでも貴重な事で、何としても取材したかった。

 

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 オオカミの護符は子供の時から見ていた。なんだか不気味なお犬様の絵が家の入り口や納屋の入り口に貼ってあるのを不思議な気持ちで眺めていた。なんの役に立つお札なのかも知らず、どこから来たものかも知らなかった。火伏せ・盗賊・四つ足除けと今聞けばわかるが、当時は何も知らなかった。三峯神社のものだとは知っていたが、なぜ家にあるのかは知らなかった。
 大人になって解ける謎がある。これもその一つだったのだろう。まだ修験道と秩父の関わりは自分の中で大きな闇になっているが、少しずつ理解して行きたい。
 

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 この6月、秋田県仙北市西木町に行く用事があった。二十年続けている森林ボランティア活動だった。今年は再開の森での草刈りだったが、もっと大きな成果があった。
 この西木町の堀内(ほりない)地区に三峰様(さんぽうさま)と呼ばれる祠があり、そこに白いオオカミ像と山の女神が祀られていたのだ。これは「オオカミは大神」という本に書いてあったのを、地元の野中さんに聞いて探し当てたものだった。秋田県の西木町と秩父の三峯神社が繋がっていた。この事実が嬉しかった。東北にある三峯信仰を探す旅も面白そうだ。

 

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2019年7月 4日 (木)

面影画展・開催中

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 石川県能美市・防災センターにて「面影画パネル展」を開催中です。
 期間 6月29日(土)〜7月26日(金)
 会場 能美市防災センター会議室(能美市寺井町ク9番地1)
 
 講演会 7月13日(土)午前10時〜11時30分
 会場 能美市防災センター会議室(能美市寺井町ク9番地1)

 主催:能美市総務部危機管理課 後援:北國新聞社 エフエム石川

 

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 本日、能美市より会場の写真が送られて来ました。このパネル展はじっくり内容を読んでもらいたいという設定から、パネル一枚ごとに椅子が配置されています。椅子に座ってパネルを手に持って内容を読んでもらうという展示方法を取りました。文章が長いため、立って読むよりも確実に伝わる方法でとても良い展示だと思いました。
 昨日はラジオ小松で「面影画パネル展」と講演会の案内をしていただいたとのこと事です。とてもありがたい事ですが、講演会のハードルがどんどん高くなっているようで少し心配です。
 しっかりまとめて出かけたいと思います。

 

 

 

 

2019年6月30日 (日)

再開の森草刈り

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 6月30日、仙北市西木町・小波内の「再開の森」にて草刈りボランティアを行った。毎年この時期にやっている作業だが、今年で20年目になる。瀬音からは加藤さん・イナさん・前鹿川さん・ぽんたさん・原渓さん・ひらり〜さん・オールドビーンさん・kurooの8名が参加した。
 高橋さん、野中さんほか小波内地区のみなさんが参加しての草刈り作業は8時半から始まった。

 

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 猫さんと土筆さんのコブシの木、岡田さんのヤマザクラの木も順調に育っている。その木の周辺だけは自分で草刈り機を使って丁寧に草刈りをした。亡くなった瀬音メンバーの記念木があるのはここだけなので毎年ここで草刈りをする。日頃は小波内地区のみなさんが手を入れてくれるので荒れずに森が育っている。それにしてもブナの元気なこと。すくすくと伸びていて気持ちいい。
 

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 小雨の中の作業で大汗をかいた。大勢で作業するのであっという間に森の草刈りは終わり、駐車スペースや川原方面も草刈りが進んだ。草刈り機のエンジン音が響き渡って賑やかだった草刈りも10時半には綺麗に終わった。
 集落会館に移動して昼食を食べることになった。製材所の駐車場に車を停めて集落会館に入る。集落会館の欄間に20年前の写真が掲げられていた。「再開の森」最初の植樹記念写真だった。懐かしい顔がいっぱい写っていてみんなで見入ってしまった。猫さん・土筆さん・岡田さん・澤ジュリーみんなここでブナの木を植えていた。写真のおかげで色々な事を思い出した。
 

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 食事を終えてみなさんと別れ、一人車で山形に向かう。途中の道の駅で花を買い、東根のお寺を目指す。岡田さんのお墓に生花を供え手を合わせる。これも毎年のことだ。車で通える間は続けたいと思う。
 今日は赤湯温泉に泊まり、明日ゆっくり帰る。

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桧木内川支流で釣り

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 6月29日、ひらり〜さんと昨年クマを見た桧木内川支流で釣りをした。クマを見ているので一人では少々心細かったので、ひらり〜さんに同行してもらった。クマ鈴とナガサを腰に装着して万全の備えはしたつもりだ。
 川はおとといの大雨で増水していたが、渡渉できないほどではなく期待が膨らんだ。しかし期待と裏腹に魚は出ない。これだけ水が出ていれば魚も出るはずなんだが、少々焦りも出てきた頃いきなりヤマメが出た。ボウズがなくなってホッとした。
 

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 ひらり〜さんも順調に釣る。今日はひらり〜さんの方が型がいい。焦る気持ちはあるのだがこれは本当にどうしようもない。水量は多いのだが、魚が少ない。この川でこんなに釣れないのは珍しい。
 そうこうするうちに昨年熊に出遭った場所に来た。少し緊張したが熊が出ることはなかった。
 

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 最後の堰堤も魚の反応はなかった。増水していると魚は底に沈んでいるようだ。ここでいきなり雨が降って来た。いきなりの本降りで帰り道は土砂降り。車までの40分でずぶ濡れになってしまった。予報通りの雨だったがこんなに大雨になるとは思わなかった。

 

 

 

 

2019年6月29日 (土)

白いお犬様像

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 6月29日、仙北市西木・堀内(ほりない)地区の山の神様を探しに行った。
 お犬様の事を調べているうちに「オオカミは大神」という本に、仙北市・上桧木内に三峰様(さんぽうさま)と呼ばれている祠があって、そこに白い狼像と山の神様が祀られていると書いてあった。なんとか見たくて知り合いに聞いたのだが、わからなかった。
 クリオンで偶然会った野中さんにその話をしたところ、「見たことがあるような気がする・・」とのこと。調べて頂き、朝8時に待ち合わせて祠を探しに行った。
 

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  堀内の林道を奥に走り、集落の人以外は進入禁止という林道へと進む。道は荒れていてフィットでは最後まで走れるかわからないような林道だった。慎重に走り、しばらく行ったところで野中さんの軽トラが止まった。聞くと、ここから山道を登るとのこと。長靴を履き、草刈機で刈払いながら進む野中さんの後を歩く。周辺はまるで畑のようにワラビがたくさん出ているが野中さんは見向きもせずに刈り払う。道が上り坂になり、大きな杉の木に囲まれた赤い小さな祠が見えて来た。
 

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 「ここがそうだと思うんだいね」と言われて中を覗くと白い石の祠があり、その中に白い狼像と女の山神様が納められていた。本の写真そのもので、まさにこれが探していたお犬様像だった。
 地元のお年寄りの話では、ここは昔牧場で馬を飼っていた。狼が馬に悪さをしないように狼像を祀ったのだという。お犬様を四つ足除けに祀る秩父地方とは少し違う理由があるようだ。それにしても三峯信仰が遠く東北の各地まで伝わっていたということが信じられない。
 

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 二十年くらい西木に通っているが、こうして昔から繋がりがあった場所だという事がわかり、なんだか不思議な気がした。山神様は上品なお顔の女神様で、白い二頭の狼像に守られているかのようだ。いつ頃作られたものだろうか、色が落ちかけているが、この存在感がすごい。
 地区の人たちに長く守られて来た祠なのだと思う。横に何かの石碑が立っているのだが、何の石碑だかわからない。周囲の杉はゆうに百年は超えている巨木だ。桜の木も大きく、何本もある。
 

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 西木に来る目的の一つを発見できて本当に良かった。偶然知ってる野中さんがいなかったら見つけることは出来なかったと思う。野中さんに感謝したい。

 

 

 

 

2019年6月28日 (金)

西木に来ている

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 秋田県仙北市西木のクリオンに宿泊して、今朝から釣りをしていた。毎年6月に再開の森の草刈りをするのが恒例になっている。瀬音の森時代に植栽したブナや山桜のその後の管理を兼ねている。
 作業は日曜日なのだが、前二日間を釣りに当てている。一年間楽しみにしていた釣りだ。秋田は昨日から大雨で、釣りができるか心配だったのだが、朝には小雨になった。川は増水して濁流になっている。午後には雨も止むようだからと車を走らせて阿仁川の支流に向かう。

 

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 毎年この川で釣りをするのを楽しみにしている。渓相がいい、渓畔林がいい、釣れる魚の色がいい。まるでいいことづくめの川なのだ。今日は雨で増水していて流れがボーズになっている。場所を選ばないと川を渡ることができない水量だ。濁りも入っていて、毛鉤では難しそうだった。
 それでもすぐにヤマメが出てくれたので安心した。小雨が降ったり止んだりという不安定な天気で、カッパを着るかどうするか迷う空模様だった。
 

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 午後からは突然青空になり急に暑くなった。雨予報はすっかり外れたようだ。晴れてくれればありがたいのだが、魚の食いは悪くなる。毛針に出るのだがくわえずにUターンしてしまう魚が多くなるのが困ったことだ。
 尺はあろうかというイワナがグワッと出たのだが毛針をくわえずに反転してしまった。こんな時は天を仰ぐしかない。「食えよ・・・」と愚痴が出る。
 

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 2時半まで釣って15くらいのヤマメとイワナが遊んでくれた。遊ばれた魚は10くらいだったか。満足したので脱渓する。斜面を登り始めたら、なんだか踏み跡がある。これはラッキーと踏み跡を辿って百メートルほどの急斜面を登る。最後の藪を抜けたら、なんとそこに自分の車があった。
 昨年も同じ場所で同じことをやった。あの時はがむしゃらに登ったのだが、今回は踏み跡で同じところに出た。こんなこともあるんだなあ。道を歩かずに車に到着。ラッキーな終わり方。

 

 

 

 

2019年6月24日 (月)

絵を届ける

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 6月15日、「おいなりさん」の絵を届けに長瀞に行った。絵を届けに向かった場所は「かわらんち」という野上(のがみ)のカフェだった。ここはミキさんと大島瑠美子さんが運営している銘仙館が二階に併設されている。大島さんもミキさんも家が織物をやっていた関係で、道具類や布地・着物などが大量にあった。それを展示して、実際に触れる博物館にしたという次第。
 

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 1階のカフェでミキさんに絵を渡してファイルを見ているとすぐに瑠美子さんもやって来て話が弾んだ。二階の銘仙館を案内していただき、珍しい道具や着物を見させて頂いた。
 展示されている着物は明治時代から昭和までの歴史あるものばかり。かい巻きやねんねこ・モンペなど懐かしい着物がいっぱいだった。木製の糸ぐり機は全部実際に動かす事ができる。子供達に使ってもらうのが楽しいと瑠美子さん。
 

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 カフェで瑠美子さん特製の山芋ステーキ御膳をいただく。色々工夫して長瀞の名物にしたいのだが、手間がかかるので広がっていないと笑う。後日取材をさせて頂きたい旨を伝えると笑って了解してくれた。瑠美子さんは77歳ながら活発な活動家で長瀞町の町議でもある。話も楽しく、次々と話題が変わるのでついてゆくのが大変だった。世の中には元気な人がいるものだ。
 カフェには書籍もたくさん置いてあり、瑠美子さんが「山里の記憶」を全巻欲しいと言ってくれたので、車に積んであった本を渡すととても喜んでいた。
 

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 ミキさんも楽しかったようで「なんだか一週間分くらい話したような気がする」と言ってくれた。
新しい出会いを演出して頂きありがたかった。こういう出会いがあるから楽しい。

 

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2019年6月19日 (水)

おいなりさんをアップ

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 ホームページの山里の記憶コーナーに「おいなりさん」をアップした。
 この取材は本当に久しぶりの取材だった。2月末から絵を描けなくなり、取材することもできなくなり、このまま絵が描けなくなってしまうような状態だった。突然のことでどうしようもなく、ただ時間が流れるままに漂っていた。
 以前、魚の絵を描いていた時にもこんな事があった。何の前触れもなく手が止まり、絵を描く事が出来なくなった。結局、魚の絵は一年間で終わった。その後は全く魚の絵が描けないままだ。
 いずれ絵を描けなくなる時期が来ることはわかっていたので「これがそうなのか・・・」と半分諦めにも似た感情が湧いていた。周りからは「まあ、少し休めってことなんじゃないの?」などと慰められていたが、本人はもう終わりかもしれないと感じていた。

 

 それでも急に取材の話が舞い込んで来て、あれよあれよという間に絵が出来上がった。4ヶ月ぶりの作画は順調とは言い難かったが、出来上がりには満足している。おいなりさんの色が素晴らしい色に仕上がった。まだ神様は絵を描いていいよと言ってくれている。ありがたいことだ。

 

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 この取材で村田ミキさんの話を聞き、長瀞の町と宝登山神社のつながりの深さを知った。講の話や御眷属の話、お祭りの話などなど。土地と人と寺社のつながりはどこにでもある話だが、秩父では特に濃いような気がする。
 裏の畑に一緒に暮らした猫のお墓があり、毎日一個の小石を供えて手を合わせるミキさん。こういう弔い方もあるのだ・・と感動した。お墓にはミキさんが手を合わせた数だけ小石が塚になっている。花木園のような畑の隅にエビネが生えていたり、サルナシの実が大量に成っていたりした。
 

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 家例の取材だったのだが、絵にするのはおいなりさんにした。「何かっていうとおいなりさんを作ってたんだぃねぇ・・」というミキさんの言葉から提案したもので、急な話に対応していただきありがたかった。絵はおいなりさんだけだが、家例の話は充実していて文章にするのが難しかった。紙面に限りがあるので、その範囲でまとめなければならず、言葉足らずになってしまった。ミキさんの昔話をあまり書けなかったのも心残りだ。昭和30年代の雰囲気が少しでも伝われば嬉しい。

 

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